粗食を
いとわないわたしですが、味にはうるさいほうです。 素材の風味をしっかりと愉しみたいからで、腹に入ればなんだっていいという訳にはいかない。 忙しいからと食を瑣末にあつかって意気揚々の人はある種の欠陥を抱えているとみて間違いあり...
自宅より
南へ直線距離で7キロ程から見た岩手山。 積雪にびくともしない中身は熔岩石とおもうけど、その重みにへこんだりとか季節によって柔軟な 対応を望むのは間違いか。というのもこのように突然、平地を裂くように隆起する地形がこわいの です。...
美術館は
云ってみればあそびにいく場所だと思う。 くれぐれも雰囲気や権威風情に酔ってはいけない空間です。企画展ではなおさらでしょう。 ただ作品酔いというのがあるとすれば、度を越してはならない。自分を律しなければいけない。 なのに今回は、「あぶなかった」としみじみ反省しました。...
居間からは
板塀の向うに空がひろがり、その下の生け垣から結構な羽数の雀が止まってじっとこちらを 見ている。はいはいと呼応して冷凍庫の炊米をお湯にもどし、湯切りして板塀の背にコメの 行列をつくっておく。 ちいちいという声が静まるのに30分もかからない、しごいた手拭いのようなコメの行列は...
苔はちいさくて
かわいい、というひとが増えているそうですが果たしてそうか。 草原は草がいっせいに風になびいて綺麗だ、というひとがいるけれどどう綺麗なのかがよく掴め なく、ぼんやりとなります。苔といい草といい、あれは目鼻が付きづらい造形ですね。 海のパイナップルとよばれるホヤはあの形から ...
気にくわぬ
相手を岩手日向バス停に呼びだそうと思う。 沿岸山田町での用事を終え、来た道をもどるのはつまらないから田老・岩泉経由の車中で目に 止まった路線バス停留所まえの吊り橋であり、こちらはすこし遅れて着くのである。 待たせた相手に非礼を詫び、 ...
当時住んでいた
武蔵野市吉祥寺のコンビニで手に取った文春文庫「洞爺丸はなぜ沈んだか」(上前淳一郎著) 店内で一冊読了した記憶があります。 同時期に発刊された朝日イブニングニュース社「青函連絡船」(坂本幸四郎著)も同様に、綿密 な取材のつみかさねがわたしの好奇心をつかんで離しませんでした。...
ある器から
通ずるなにかに想いは馳せていきます。 それは、こばやしふゆさんの創器 「梅干しごはんに似合う椀」。 しかし俯瞰できるまで時間がかかりそう。 まずはメモとして。 (2日後の追記) じぶんの捉えどころのない感覚にもやもやしていたら、いい言葉に出会えました。...