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居間からは

  • 執筆者の写真: koimoiwao
    koimoiwao
  • 2015年12月30日
  • 読了時間: 2分

板塀の向うに空がひろがり、その下の生け垣から結構な羽数の雀が止まってじっとこちらを

見ている。はいはいと呼応して冷凍庫の炊米をお湯にもどし、湯切りして板塀の背にコメの

行列をつくっておく。

ちいちいという声が静まるのに30分もかからない、しごいた手拭いのようなコメの行列は

消えて等間隔にフンが並んでいるときもある。かれらは多忙のようです。

聞いた話では積もった雪におちた米粒をめざとくついばむ能力が備わっているそうですが、

ちいちいと鳴く声をきいて、はて天候に左右されないかわり、鼻先の行く手すらしれない闇

に身を置く深海の生き物たちはどうなのだろうと連想してみる。

生物がもつ共通点という意味で人類だけが爪はじきであって、鳥と深海魚の生態というか能力

はどこか似ているのかも知れません。 というのも「絶滅種族」は多く人類が関係しているからです。

ただその線引きにも例外があるのではないか。

野生生物の能力と勘をもった文明人がいるとすれば、雪崩にテントごと流され遭難しかかって

も雪中に埋没した食糧を掘りあて、這って人里まで帰還する「登山家」とよばれる人たち。

深海魚や鳥類とともにまたたく星座にいちばん近い意志の持ち主なのかなぁ。


 
 
 

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