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仕込む

  • 執筆者の写真: koimoiwao
    koimoiwao
  • 2015年8月4日
  • 読了時間: 1分

5月某日

この狭いスペースで人形3体を制作しました。

時間に追われたことから深夜作業も多く、たっぷり孤独を味わうことになります。

テレビではさまざまな職人さんの制作過程シーンを観ます。

紙漉き、漆器、精ちな民藝品とその制作者の横顔はどなたも寡黙、そうして内省的な

眼で手先の対象と向き合っているのですが、深夜のわたしはそうはいかなかった。

作業に夢中になるとどういう訳か口元がゆるみ、気がつくとヨダレをこぼしていて、

オレいったいどうしちゃったんだろう。

この先、お客さんから

「あのひと、ホラこいもの鈴木さん。本番で、ヨダレながしてるのよ」

「あらヤダ」

などとささやかれ、

「こいもさんは呼ばなかったことにしましょう、みなさん」

と保護者会で採決されないとは限らない。

夢中とはほどほどの付き合いがいいのか知ら。

 
 
 

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